宅地建物取引業免許申請について

迅速かつ正確に宅地建物取引業免許申請を進めるためには、ぜひ当事務所のアウトソーシングをご活用下さい。

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宅地建物取引業免許が必要なケースは?

不特定多数の人を相手方として、宅地又は建物に関して「自ら売買又は交換すること」または「他人が売買、交換又は貸借するにつき、その代理若しくは媒介すること」を業とし て行う場合、宅地建物取引業免許が必要となります。“業として行う”とは、反復又は継続して行い、社会通念上事業の遂行とみることができる程度のものをいいますので、特定の人に対して一度限りの売買を行う場合には宅地建物取引業免許は不要です。免許を受けずに宅地建物取引業を行った場合には、宅地建物取引業法第十二条第一項の違反として「三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金又は併科」の対象となります。

Q1 アパート経営を行う予定だが、宅地建物取引業免許を取得する必要があるか?
A1 自ら行う賃貸業(サブリース含む)については宅建業免許は不要です。賃貸借取引の場合は代理・仲介を行う際に宅地建物取引業免許が必要となります。

Q2 個人が所有する土地を分割して販売する際に宅地建物取引業免許が必要と聞いたが本当か?
A2 土地を分割(10区画など)して販売する場合、不特定多数への継続取引とみなされますので、個人であっても宅地建物取引業免許を取得する必要があります。土地の販売を宅建業者に委託した場合であっても、所有者自身が免許を取得する必要がありますので注意が必要です。

Q3 建設業許可を持っているが、建売住宅を販売する場合に宅地建物取引業免許が別途必要になるのか?
A3 建売住宅の販売についても、不特定多数への継続的な建物の販売となりますので、宅地建物取引業免許が必要となります。

宅地建物取引業免許を取得するためには?

免許要件について

〇宅地建物取引業免許を取得するためには、下記の3つの要件を満たす必要があります。

・専任宅地建物取引士を事務所ごとに常勤で置いていること(※1)
・事務所の形態、独立性を確保すること
・欠格要件(破産宣告を受けている、成年被後見人、暴力団関係者など)に該当しないこと
※1 専任宅地建物取引士は一つの事務所で宅建業の従事者5名につき1名以上の割合で設置する必要があります。

Q1 専任宅地建物取引士が急遽退職することになったが、早急に後任者を雇えば免許を維持することはできるか?
A1 宅地建物取引業免許の場合、専任宅地建物取引士が不在になったとしても直ちに免許が取消になる訳ではありません。2週間以内に後任者を確保すれば免許を維持することが可能です。また2週間を超える不在については、管轄の行政官庁にご相談下さい。ただし、専任宅地建物取引士の不在時には、宅地建物の取引を行うことはできませんので、早急に候補者を確保する必要があります。

Q2 一つのフロアにグループ会社が複数存在しているが、宅地建物取引業免許の取得は可能か?
A2 事務所の独立性を確保できれば可能です。各会社ごとに別の出入口があり、他社の専用部分を通ることなく出入りができる状態であること、180cm以上のパーテンション等で間仕切りされており、各会社が明確に独立している状態であることが必要です。

免許の種類と営業保証金について

〇宅地建物取引業免許は、事務所の設置状況に応じて種類が異なります。また債権者保護のため、事務所の数に応じた営業保証金を供託する必要があります。

【免許の種類】
 ★一つの都道府県のみに事務所がある場合・・・都道府県知事免許
 ★二つ以上の都道府県に事務所がある場合・・・国土交通大臣
免許

【営業保証金】
(供託所に直接供託する場合)
 ★主たる事務所(本店) ・・・1,000万円
 ★従たる事務所(支店等)・・・500万円(ただし1店につき)

(保証協会に加入場合※)
 ★主たる事務所(本店) ・・・60万円
 ★従たる事務所(支店等)・・・30万円(ただし1店につき)

※保証協会への入会金・年間費等が別途必要となります。 

Q3 登記上の住所と事実上の住所が異なるが、事実上の住所で宅地建物取引業免許の申請は可能か?
A3 宅地建物取引業の場合、登記上の本店住所は宅地建物取引業の事務所として扱われます。これは本店では宅地建物取引業を一切行わない場合や本店は登記上のみで実態がない場合であっても同様です。したがって、本店住所の移転登記をしないのであれば、本店でも事務所形態を整え、専任宅地建物取引士を確保しなければ、宅地建物取引業免許の申請はできません。

Q4 宅建業をやらなくなったので宅地建物取引業免許の廃業手続を行いたいが、供託した営業保証金はすぐに取り戻すことは可能か?
A4 営業保証金は債権者保護のために供託していますので、宅地建物取引業の廃業を官報に掲載後、6か月経過した後に、債権の申出のない証明書の交付を受けて初めて取り戻しが可能となります。

免許を取得するまでの期間

〇免許を取得するまでの期間は、申請する行政官庁によって異なります。申請に必要となる書類も多いため、早めの準備が必要となります。また宅地建物取引業免許の場合、営業保証金を支払った後に免許証が発行されますので、スケジュールに余裕を持った申請が必要となります。

【許可が下りるまでの標準処理期間】
国土交通大臣許可・・・申請書類受付後、100日程度
東京都知事許可 ・・・申請書類受付後、30日~40日程度
神奈川県知事許可・・・申請書類受付後、30日程度(閉庁日を含まず)
埼玉県知事許可 ・・・申請書類受付後、25日程度(閉庁日を含まず18日)
千葉県知事許可 ・・・申請書類受付後、60日程度

宅建業免許の取得後は何が必要か?

宅建業免許の取得後は、免許業者に義務付けられている各種手続(更新申請や変更届等)を期限内に提出するとともに、宅地建物取引業法の法令遵守(従業者証明書の携帯、帳簿整備等)を徹底していく必要があります。

免許取得後の手続き

【更新申請】
宅地建物取引業免許の有効期限は5年間となります。免許を維持するためには、有効期限内に更新申請を実施する必要があります。更新申請期間内に申請することが原則となりますが、もし申請期間を過ぎてしまっても、免許の有効期限までは申請が可能です。ただし有効期限を1日でも過ぎた場合は免許は抹消となり、改めて新規に免許を取り直す必要がありますので、十分注意が必要となります。

(更新申請期間)
有効期限満了日の90日前から30日前まで

【変更届】
申請内容に変更があった場合には、期限内に届出を行う必要があります。
(変更後又は該当後30日以内)
 ・代表者、役員等変更
 ・政令使用人(従たる事務所の代表者)、専任宅地建物取引士
 ・商号、本店所在地、
 ・従たる事務所の名称、所在地変更
 ・従たる事務所の新設、廃止
 ・廃業届

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行政書士・社会保険労務士 小林正和事務所